【化学基礎】熱運動、物質の三態が”わかる”~図解あり~

物質の三態と熱運動とは?

物質は温度によって、固体、液体、気体と状態変化をします。
また、これらの状態変化は粒子の熱運動が深く関係してきます。熱運動を理解するために必須の知識である絶対温度\(\mathrm{K}\)(ケルビン)も取り入れながら、熱運動と物質の三態について、演習問題を通して解説していきます!

本記事は以下のような人におすすめです。

  • 粒子の熱運動について理解したい。
  • 熱運動と物質の三態の関係がよくわからない。
  • ケルビン(\(\mathrm{K}\))計算をできるようになりたい。

本記事を読んで、物質の三態を熱運動の観点から説明できるようになりましょう!

目次

問題1:熱運動

次の文中の( )に適当な語句、記号を入れよ。

粒子の振動や直進などの運動を(ア)という。固体、液体、気体のいずれかの状態でも構成粒子は(ア)をしており、(ア)の激しさは(イ)の状態が最も激しい。構成粒子が、(ア)によって空間に広がっていく現象を(ウ)という。(ア)の大きさを表す尺度を(エ)温度といい、(エ)温度が大きいほど、(ア)も激しくなる。
図は、温度(a)、(b)における気体分子の速さの分布を示したものである。(a)、(b)のうち、高温であるものは、(オ)である。

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略解

(ア)熱運動、(イ)気体、(ウ)拡散、(エ)絶対、(オ) (b)

テキスト1

粒子の熱運動

身の回りの物質は、原子、分子、イオンなどの非常に小さな粒子からできています。そして、これらの粒子は、静止しているのではなく、常に運動しています。このような粒子の運動を熱運動といいます。

粒子は熱運動によって空間全体に広がっていきます。この現象のことを拡散といいます。

熱運動は温度と密接に関わっていて、温度が高いほど熱運動は激しくなります。

温度には上限はありませんが、下限は存在します。温度の下限は、粒子の熱運動が停止する温度で定義されていて、その温度は-273℃です。この温度のことを絶対零度といい、絶対零度を原点として表した温度を絶対温度といい、単位はケルビン(\(\mathrm{K}\))を用います。

つまり、絶対温度(\(\mathrm{K}\))とセルシウス温度\( t (℃) \)には以下の関係が成り立ちます。

\(\mathrm{T(K)} = \mathrm{t(℃)}+273 \qquad (1) \)

解説1

次の文中の( )に適当な語句、記号を入れよ。

粒子の振動や直進などの運動を(ア)という。固体、液体、気体のいずれかの状態でも構成粒子は(ア)をしており、(ア)の激しさは(イ)の状態が最も激しい。構成粒子が、(ア)によって空間に広がっていく現象を(ウ)という。(ア)の大きさを表す尺度を(エ)温度といい、(エ)温度が大きいほど、(ア)も激しくなる。
図は、温度(a)、(b)における気体分子の速さの分布を示したものである。(a)、(b)のうち、高温であるものは、(オ)である。

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粒子の振動や直進などの運動は(ア)熱運動です。
熱運動は(イ)気体の状態が最も激しくなります。
構成粒子が、熱運動によって空間に広がっていく現象は(ウ)拡散です。
熱運動は(エ)絶対温度によってその尺度が表され、絶対温度が大きいほど熱運動も激しくなります。

高温である=熱運動が激しい=速く動く粒子の割合が多い=(b) となります。

A. (ア)熱運動、(イ)気体、(ウ)拡散、(エ)絶対、(オ) (b)

問題2:物質の三態と状態変化

図は、物質の三態と三態間の変化を示したものである。次の各問いに答えよ。
(1) ①~⑤の状態変化の名称をそれぞれ記せ。
(2) ⑤、⑥の状態変化をしやすい物質の物質名を1つ記せ。
(3) 同じ質量、同じ圧力下にある固体・液体・気体のうち、密度が最も小さい状態はどれか。

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略解

(1) ①融解、②蒸発、③凝縮、④凝固、⑤昇華
(2) ヨウ素、ドライアイス、ナフタレン、パラジクロロベンゼンなど
(3) 気体

テキスト2

粒子の運動と状態変化

温度によって物質は、固体、液体、気体と状態変化します。
この、固体、気体、液体の3つの状態を物質の三態といいます。

それぞれの状態変化について詳しく見ていきましょう。

左の図は、物質の三態とその時の粒子の状態を表しています。物質の三態は粒子をイメージすることで簡単に説明できます。イメージしながら読んでみてください。
固体の結晶中の粒子は、それぞれ定まった位置で熱運動をしています。しかし、温度が高くなると熱運動が激しくなり粒子が定まった位置にとどまることができなくなるため結晶は液体に変化します。この変化を融解といい、その温度を融点といいます。逆に、液体から個体になる変化を凝固といい、その温度を凝固点といいます。

液体になると、粒子は互いに位置を入れ替わって移動します。そこで更に温度を上げると、一部の粒子は熱運動がさらに激しくなり液体表面から飛び出して期待になってしまいます。これを蒸発といいます。また、更に高温にすると液体内部からも蒸発が起こります。この変化を沸騰といい、その温度を沸点といいます。
固体から直接気体になる変化や、固体→気体→固体の一連の変化を昇華といいます。

解説2

図は、物質の三態と三態間の変化を示したものである。次の各問いに答えよ。
(1) ①~⑤の状態変化の名称をそれぞれ記せ。
(2) ⑤、⑥の状態変化をしやすい物質の物質名を1つ記せ。
(3) 同じ質量、同じ圧力下にある固体・液体・気体のうち、密度が最も小さい状態はどれか。

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(1) ①~⑤の状態変化の名称をそれぞれ記せ。

上記の「粒子の運動と状態変化」を参照すると、それぞれの変化の名称がわかります。
①固体→液体 融解
②液体→気体 蒸発
③気体→液体 凝縮
④液体→固体 凝固
⑤固体→気体 昇華
となります。

A. ①融解、②蒸発、③凝縮、④凝固、⑤昇華

(2) ⑤、⑥の状態変化をしやすい物質の物質名を1つ記せ。

これに関しては覚える他ありませんが、「混合物の分離法」の昇華法に登場するヨウ素が思いつきやすいでしょう。

A. ヨウ素、ドライアイス、ナフタレン、パラジクロロベンゼンなど

(3) 同じ質量、同じ圧力下にある固体・液体・気体のうち、密度が最も小さい状態はどれか。

同じ質量、同じ圧力下では、一般に、体積は固体<液体≪気体となります。
よって密度は、固体>液体≫気体となります。
「粒子の運動と状態変化」の粒子の状態を確認すると、気体が最も密度が小さいことが視覚的にわかります。

A. 気体

かんた

水は例外的に、固体の体積の方が液体の体積よりも大きいため、氷は水に浮きます。

問題3:温度の変換

次の(1)、(2)は絶対温度に、(3)、(4)はセルシウス温度に変換せよ。

(1) 27℃
(2) -150℃
(3) 273K
(4) 500K

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略解

(1) 300K
(2) 123K
(3) 0℃
(4) 227℃

解説3

式(1)を使って計算します。

\(\mathrm{T(K)} = \mathrm{t(℃)}+273 \qquad (1) \)

(1) 27℃

\(\mathrm{T=27+273=300(K)}\)

A. 300 K

(2) -150℃

\(\mathrm{T=-150+273=123(K)}\)

A. 123 K

(3) 273K

\(\mathrm{t=273-273=0(℃)}\)

A. 0 ℃

(4) 227℃

\(\mathrm{t=500-273=227(℃)}\)

A. 227 ℃

まとめ

熱運動と物質の三態について解説してきました。

本記事の重要事項を下記にまとめました。復習に役立ててください!

  • 粒子の熱運動について
  • 粒子の運動と状態変化について

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