「元素」と「単体」って何が違うの?
「元素」と「単体」は同じ名称で呼ばれることが多々あります。
例えば、「酸素」という言葉には元素としての意味と、単体としての意味の両方があります。
- 人体の質量の約60%は酸素である。
- 酸素は、水に溶けにくい。
どちらも同じ「酸素」という言葉で表現されていますが、皆さんはどちらが元素でどちらが単体か区別できますか?
筆者も当時、「同じ名称で分かりづらい」と感じていました。
そこで、今回は
「元素」と「単体」の違いが”わかる”
というテーマで、わかりやすく解説していきます。
本記事は以下のような人におすすめです!
- 「元素」と「単体」の違いがわからない。
本記事の内容の演習問題も用意しています。演習問題で理解度を確認したい方は是非チェックしてみてください!

この記事を読んで、元素と単体の違いを説明できるようになろう!
テキスト
「元素」と「単体」の定義
まず、元素と単体の定義を確認しましょう。
- 元素:物質を構成する基本的成分。
- 単体:1種類の元素からできている純物質。
定義を見てみると、やっぱり元素と単体はややこしいですよね。
どういうことか、具体例を踏まえて説明しましょう。
例えば、酸素を考えると
- 物質を構成する基本的成分\(\mathrm{O}\)
- 1種類の元素からできている純物質\(\mathrm{O_2}\)
どちらも酸素という共通の名称で呼びますが、上は元素、下は単体、と区別されます。
対して、同じ純物質でも化合物となるとどうでしょう?
- 2種類以上の元素からできている純物質\(\mathrm{H_2O}\)
化合物\(\mathrm{H_2O}\)は水という名称で呼ばれるため、元素や単体と混同することはありません。
このように、元素と単体は名称が一致してしまうため非常に見分けるのが難しいということがわかります。
「元素」と「単体」の区別
では、混同しやすい「元素」と「単体」はどのように区別すればいいのでしょう?
結論から言うと…
- 元素:動作や変化がない。
- 単体:動作や変化がある。
と考えることで簡単に区別をつけることができます。
一般的に、元素と単体は性質を示すか示さないかで区別されます。
元素は具体的な性質を示さないが、単体は具体的な性質を示します。
その「具体的な性質」をわかりやすく言うと、「動作や変化」になります。
よって、
元素=具体的な性質を示さない→動作や変化がない。
単体=具体的な性質を示す→動作や変化がある。
となります。
では、実際にはじめに示した具体例を使って元素と単体を区別してみましょう。
- 人体の質量の約60%は酸素である。
- 酸素は、水に溶けにくい。
同じ酸素という言葉を区別するには、以下の方法を用います。
- 元素:動作や変化がない。
- 単体:動作や変化がある。
①の方は、人体の質量の約60%が酸素であるという事実を述べているため、動作や変化がありません。
一方②の方は、酸素は水に溶けにくいという、酸素を水に溶かすという動作を表しています。
よって、①は元素、②は単体であることがわかります。
まとめ
今回は、「元素」と「単体」の違いについて解説しました。
本記事の重要事項を下記にまとめました。復習に役立ててください!
- 「元素」と「単体」の定義について
- 「元素」と「単体」の区別について
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