【化学基礎】「元素」と「単体」の違いが”わかる”~もう迷わない~

「元素」と「単体」ってどう違うの?

「元素」と「単体」は同じ名称で呼ばれることが多々あり、問題文中の名称がどちらで使われているかを問う問題は多くあります。
「文中の下線部は、元素 or 単体のどちらの意味で使われているでしょう?」という問題がいつも勘任せになっていませんか?そこで、「元素」と「単体」の違いについて、演習問題を通して解説していきます!

本記事は以下のような人におすすめです。

  • 「元素」と「単体」を一発で見分けられるようになりたい

この記事を読んで、「元素」と「単体」の見分け方を攻略しましょう!

目次

問題

次の文中の下線部は、「元素」、「単体」のいずれの意味で用いられているか。

(1) 酸素は、水に溶けにくい。
(2) 食塩(塩化ナトリウム)には、ナトリウムと塩素が含まれる。
(3) 植物の生育には、窒素が欠かせない。
(4) 黄リンも赤リンも、リンの同素体である。
(5) 水を電気分解すると、水素と酸素を生じる。

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略解

(1) 単体
(2) 元素
(3) 元素
(4) 元素
(5) 単体

テキスト

「元素」と「単体」の区別の仕方

「元素」とは、物質の構成成分を表し、具体的な性質を示しません
「単体」とは、1種類の元素からなる物質を表し、具体的な性質を示します

「具体的な性質を示す」ということは、その物質がどのような反応をして、どのように変化するかを表すということです。
問題文中に使われている物質の言葉に着目したときに、その物質に対して
元素=具体的な性質を示さない→動作や変化がない
単体=具体的な性質を示す→動作や変化がある

というようにして、元素と単体を区別することができます。

解説

次の文中の下線部は、「元素」、「単体」のいずれの意味で用いられているか。

(1) 酸素は、水に溶けにくい。
(2) 食塩(塩化ナトリウム)には、ナトリウムと塩素が含まれる。
(3) 植物の生育には、窒素が欠かせない。
(4) 黄リンも赤リンも、リンの同素体である。
(5) 水を電気分解すると、水素と酸素を生じる。

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(1) 酸素は、水に溶けにくい。

「酸素は、水に溶けにくい。」とは、酸素を水に溶かそうとしたときに、水に溶けないという動作を表しています。よって、(1)は動作を表すため単体です。

A. 単体

(2) 食塩(塩化ナトリウム)には、ナトリウムと塩素が含まれる。

これは、食塩の構成成分にナトリウムが含まれるということを表しています。よって、動作や変化がないため(2)は元素です。

A. 元素

(3) 植物の生育には、窒素が欠かせない。

この場合の窒素は、植物の生育に必要な物質としての窒素を表しています。よって、動作や変化がないため(3)は元素です。

A. 元素

(4) 黄リンも赤リンも、リンの同素体である。

この場合のリンは、黄リン、赤リンがリンの同素体であることを表す表現です。よって、動作や変化がないため(4)は元素です。

A. 元素

(5) 水を電気分解すると、水素と酸素を生じる。

この場合の酸素は、水が電気分解によって変化して酸素になっていることを表しています。よって、変化があるため(5)は単体です。

A. 単体

まとめ

「元素」と「単体」の違いについて解説してきました。

本記事の重要事項を下記にまとめました。復習に役立ててください!

  • 「元素」と「単体」の区別の仕方について

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