絶対温度（ケルビン）の計算方法を棒グラフでわかりやすく解説！【実践問題付】

このような疑問で手が止まっていませんか？

化学の世界ではしばしば、セルシウス温度（℃）の他に絶対温度（K）を使います。

問題で与えられたのはセルシウス温度（℃）でも、計算で用いるのは絶対温度（K）という場合、セルシウス温度を絶対温度に変換しなくてはなりません。

このとき、公式を使ってもいいのですが…最もわかりやすいのは棒グラフのイメージです。

そこで、今回は

絶対温度（ケルビン）の計算方法を、実践問題を通してわかりやすく解説していきます！

本記事は以下のような人におすすめです！

問題

次の(1)、(2)は絶対温度に、(3)、(4)はセルシウス温度に変換せよ。

(1) 27℃

(2) -150℃

(3) 273K

(4) 500K

2020セミナー化学基礎 | 第一学習社

テキスト：絶対温度（ケルビン）

それでは、この問題に必要な知識・ポイントを確認していきましょう。

まず、前提条件として絶対温度の定義について確認します。

絶対温度とは

絶対温度は絶対零度という基準を用いて次のように定義されます。

絶対温度K（ケルビン）：絶対零度（-273℃）を0 Kとして定めた温度。

絶対温度の詳しい定義については下記記事をチェックしてみてください。

ここで、0 Kが-273℃と定義されているので、絶対温度（ケルビン）とセルシウス温度（℃）は自由に変換できることがわかります。

では、絶対温度とセルシウス温度にはどのような関係があるのでしょうか？

絶対温度とセルシウス温度の関係とは

絶対温度とセルシウス温度の間には次のような関係があります。

\(\mathrm{-273 \, ℃ = 0 \, K}\)

よって、絶対温度を\(\mathrm{T \, [K]}\)、セルシウス温度を\(\mathrm{t \, [℃]}\)とすると次のような公式が成り立ちます。

\(\mathrm{T \, [K] = t \, [℃] + 273}\)

わかります。実際私も「あれ？」と思って手が止まってしまったことが幾度とあります。

では最後に、公式を使わず簡単に絶対温度の計算をする方法を説明します。

絶対温度の計算方法とは

絶対温度の計算方法は、ズバリ

棒グラフを使う

です！

絶対温度とセルシウス温度は上の棒グラフのような関係があります。

この棒グラフを頭の中にイメージして計算していきます。

例えば、次のような問題はこのように解きます。

27℃は何Kか？

• セルシウス温度の棒グラフ上で27℃のところにプロットする。
• 絶対温度の棒グラフ上で同じ場所にプロットする。

そうするとグラフからセルシウス温度で27℃は\(\mathrm{273+2=300}\)で300 Kだとすぐわかります。

これらを踏まえて、実践問題の解説を確認していきましょう。

解説

次の(1)、(2)は絶対温度に、(3)、(4)はセルシウス温度に変換せよ。

(1) 27℃

(2) -150℃

(3) 273K

(4) 500K

2020セミナー化学基礎 | 第一学習社

ここでは、公式とグラフの2つのやり方で求めています。自分のやりやすい方を使ってください。

(1) 27℃

\(\mathrm{T=27+273=300(K)}\)

A. 300 K

(2) -150℃

\(\mathrm{T=-150+273=123(K)}\)

A. 123 K

(3) 273K

\(\mathrm{t=273-273=0(℃)}\)

A. 0 ℃

(4) 500℃

\(\mathrm{t=500-273=227(℃)}\)

A. 227 ℃

まとめ

今回は、絶対温度の計算方法について解説しました。

公式を使うにせよ棒グラフを使うにせよ、絶対温度は今後の計算問題で必須なのでしっかり押さえておきましょう。

本記事の重要事項を以下にまとめました。ぜひ復習に役立ててください！

\(\mathrm{T \, [K] = t \, [℃] + 273}\)

また、絶対温度の意味についてより詳しく理解したい場合は下記記事をチェックしてみてください。

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