周期表ってどうやって見ればいいの?
元素の周期表ってどうやって見ればいいの?
このような悩みで手が止まっていませんか?
アルカリ金属、貴ガス…とかいう分類があったのは覚えてるけど、しっかり理解していない人もいると思います。
そこで、今回は
元素の周期表の見方を、実践問題を通してわかりやすく解説していきます!
本記事は以下のような人におすすめです!
- 元素の周期表の見方がわからない。
化学といえば周期表!あのゴチャゴチャな表を頭の中で整理しよう!
問題
元素の周期表の概略図を示す。下の(1)~(7)の各元素郡に当てはまる領域をすべて選び、(ア)~(ケ)の記号で示せ。ただし、領域は重複して選んでよい。
(1) アルカリ金属 (2) アルカリ土類金属 (3) 貴ガス (4) ハロゲン
2020セミナー化学基礎 | 第一学習社
(5) 遷移元素 (6) 金属元素 (7) 非金属元素
略解
(1) (イ)
(2) (ウ)、(エ)
(3) (ケ)
(4) (ク)
(5) (オ)
(6) (イ)、(ウ)、(エ)、(オ)、(カ)
(7) (ア)、(キ)、(ク)、(ケ)
テキスト:元素の周期表
それでは、この問題に必要な知識・ポイントを確認していきましょう。
まず、周期表とはなにか、について説明します。
元素の周期表
周期表は、もともとロシアのメンデレーエフが1869年に元素を原子量が小さい順に並べた事によって誕生しました。
原子量順に並べた際、性質のよく似た元素が周期的に現れること(周期律)を発見し、それが改良され現在の原子番号順の周期表になりました。
族・周期
さて、ここからは実際に上の元素の周期表を確認しながら説明していきます。
まず、最もメジャーな分類である族・周期の2つについて解説します。
一番上の横並びの数字(1~18)を族といい、1族、2族、…、18族と呼びます。
例えば、1族は、\(\mathrm{H, \, Li, \, Na, \, K, \, Rb, \, Cs, \, Fr}\)の7元素となります。
一番左の縦並びの数字(1~7)を周期といい、第1周期、第2周期、…、第7周期と呼びます。
例えば、第1周期は\(\mathrm{H, \, He}\)の2元素となります。
つまり、周期表の縦の列が族、横の列が周期ということだね!
周期表を縦・横の列で分類するのが最もメジャーですが、その他の分類もあるので確認しましょう。
典型元素・遷移元素
周期表は性質ごとに元素を並べているので、性質の似ている同士で名前がつけられています。
最初に、典型元素と遷移元素について説明します。
上の周期表で塗りつぶしがオレンジ色の部分が典型元素、緑色の部分が遷移元素です。
典型元素と遷移元素の違いは、その価電子の数です。
典型元素は、原子番号の増加に伴って価電子も同じように増加し、周期性を示します。
遷移元素は、価電子の数が周期的に変化せず、常に1または2を示します。
同族元素の名称と性質
また、同族元素(縦列)でも同じような性質を示す元素が集まっているため、名前がつけられています。
同族元素には特徴的な性質から特有の名前をもつグループが4つあります。
- アルカリ金属:\(\mathrm{H}\)を除く1族の元素(価電子1、1価の陽イオンになりやすい)
- アルカリ土類金属:2族の元素(価電子2、2価の陽イオンになりやすい)
- ハロゲン:17族の元素(価電子7、1価の陰イオンになりやすい)
- 貴ガス:18族の元素(価電子0、安定でイオンになりにくい)
金属元素・非金属元素
最後に金属元素と非金属元素の区別について説明します。
単体が金属の性質を示すものを金属元素といい、上の周期表で青色の元素です。
金属元素以外の元素を非金属元素といい、上の周期表で黄色の元素です。
これらを踏まえて、問題の解説を確認していきましょう。
解説
元素の周期表の概略図を示す。下の(1)~(7)の各元素郡に当てはまる領域をすべて選び、(ア)~(ケ)の記号で示せ。ただし、領域は重複して選んでよい。
(1) アルカリ金属 (2) アルカリ土類金属 (3) 貴ガス (4) ハロゲン
2020セミナー化学基礎 | 第一学習社
(5) 遷移元素 (6) 金属元素 (7) 非金属元素
テキストを参照することで苦労せず解けます。
- (1) アルカリ金属
-
A. (ア)
- (2) アルカリ土類金属
-
A. (ウ)、(エ)
- (3) 貴ガス
-
A. (ケ)
- (4) ハロゲン
-
A. (ク)
- (5) 遷移元素
-
A. (オ)
- (6) 金属元素
-
A. (イ)、(ウ)、(エ)、(オ)、(カ)
- (7) 非金属元素
-
A. (ア)、(キ)、(ク)、(ケ)
まとめ
今回は、元素の周期表について解説しました。
元素の周期表はすべての元素を覚える必要はありませんが、性質ごとの分類は無機化学の分野でも出てくるので押さえておきましょう。
元素の周期表を再度貼付します。復習に役立ててください!
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